一般社団法人日本顎顔面補綴学会 第36回総会・学術大会

大会長挨拶

第36回の総会・学術大会は、「リエゾン顎顔面リハビリテーション」をメインテーマとして、2019年6月28日(金)・29日(土)に東北大学星陵キャンパスにおいて開催いたします。2014年に高橋哲教授を大会長として開催されました第31回大会から5年ぶりの仙台での開催となります。
東北大学では2005年10月、それまでの医学部附属病院と歯学部附属病院を組織的に統合し、新たな部局として東北大学病院を創設しました。これに先駆け、同年4月に医科歯科連携を具体的に推進する場として、顎顔面補綴を主な治療内容とする「顎口腔再建治療部」の設立が文部科学省から認可されました。本大会の実行委員長である小山重人先生が部長を担っている治療部です。以来、本治療部は、歯科部門内での補綴、口腔外科を中心とする連携、さらに耳鼻咽喉科、形成外科、放射線治療科等、多くの医科診療科との連携を積極的に展開し、現在では周術期口腔ケアから摂食嚥下リハビリテーションまでの頭頸部がんのチーム医療の要となっています。
元来、本学会のスコープである顎顔面補綴領域は集学的な領域であり、特に補綴的手法という歯科のアイデンティティを活かしつつ、顎顔面面領域の形態の再建、そして咀嚼・嚥下・発音等、ヒトが生きるうえで必須の機能の回復、保全を図る極めて重要な医療です。田中貴信先生、瀬戸皖一先生らは、そのため本会の前身の研究会を設立されたものと拝察しております。これらは頭頸部がんの治療成績が飛躍的に向上し、超高齢社会となった今日ではますます重要度を増しています。顎顔面補綴に従事する私どもは、その意味合いをさらに発信し、本領域の要として活躍することが求められています。
そこで本大会では、私どもに何が求められ、何をなすべきかを再度、会員が理解し、会員相互で共有することによって本会のさらなる発展を図るべく、周術期からリハビリテーションを含めた顎顔面補綴におけるリエゾン医療に焦点を当てた企画を考えています。
また役員懇親会、会員懇親会とも、みちのく仙台らしいものとなるよう準備を進めておりますので、多数の会員の皆様のご参加をお待ちしております。

一般社団法人日本顎顔面補綴学会第36回総会・学術大会
大会長 :佐々木 啓一
(東北大学大学院歯学研究科口腔システム補綴学分野 教授)



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