第32回 日本老年医学会東北地方会

ご挨拶

第32回日本老年医学会 東北地方会の開催にあたって

会長

第32回 日本老年医学会東北地方会
会長 古川 勝敏
東北医科薬科大学医学部
地域医療学教室 教授



2021年度、第32回日本老年医学会東北地方会は、2016年に新設されました東北医科薬科大学医学部の地域医療学教室が初めて主催させていただきます。本来であれば新設医学部の新しいキャンパスにての開催を予定しておりましたが、新型コロナウイルス感染対策のため、昨年度福島県立医科大学が主催されました第31回東北地方会に引き続き本年度も完全オンラインでの開催といたしました。怪我の功名ではありませんが、昨年度の参加者数は、それまでのものよりかなり多かったと聞いております。今回も数多くの方々のご参加をお待ちしております。
 皆さんご存知のとおり、今年は東日本大震災から10年の節目の年になります。東北医科薬科大学医学部が新設されましたのも、震災で多大なダメージを被った東北地方の医療を再生、向上させることが第一の目的でありました。東北の高齢者医療ということで、今回、特別講演では秋田大学呼吸器内科学の中山勝敏教授に、高齢者におけるコロナウイルス感染症とCOPDについてお話頂きます。ランチョンセミナーにおいてはツムラ株式会社との共催で、東北医科薬科大学精神科学の山田和男病院教授に、高齢者の精神症状への漢方薬の使用法についての御講演をお願いしています。教育講演は2題で、弘前大学社会医学講座の井原一成教授に、東北における高齢者コホート研究、東北医科薬科大学糖尿病代謝内科の赤井裕輝教授に、高齢者における糖尿病診療についてそれぞれお話を頂きます。
 上記の特別講演、ランチョンセミナー、教育講演に加え、沢山の一般演題の御発表を通して、ここ東北における高齢者医学の現状について皆様と貴重な情報交換がなされ、本会の開催が少しでも先生方の今後の診療、研究への一助となれば大変幸いに存じます。