公益社団法人日本精神神経科診療所協会第28回(通算49回)学術研究会

ご挨拶

日本精神神経科診療所協会
会長 三木 和平
宮城県精神神経科診療所協会
大会長 原 敬造




 3月16日深夜には福島沖を震源とする大きな地震があり、大きな恐怖と不安に襲われました。東日本大震災のことがフラッシュバックした方も大勢いらっしゃいます。震災もコロナ禍もまだまだ現在進行形です。
 第28回日精診学術研究会を2022年9月18日に仙台市で開催することになりました。宮城県精神神経科診療所協会としては、平成4年と平成19年に日精診総会・学術研究会を開催しましたので、前回の大会から15年ぶりになります。東北地区の各診療所協会の協力を得て、コロナパンデミックの中で従来の形式にこだわらずに開催したいと考えております。宮城の地に集まることは現状では困難であろうと考えますので、オンラインでの開催になります。宮精診をはじめ東北地区の各診療所協会の会員が総力をあげて取り組み、日本精神神経科診療所協会の皆さんの心に残るような会にしたいと考えておりますので、皆さまのご参加とご協力をお願いいたします。 前回の大会から15年間に、2011年3月11日には東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)が日本の各地を襲い、死者19,729名、行方不明者2,559名、負傷者6,233名と甚大な被害をもたらし、多くの方が犠牲になりました。また、平成28年(2016年)には熊本地方を襲った熊本地震、平成30年には胆振地方中東部を襲った北海道胆振東部地震や平成26年には広島市豪雨土砂災害があり、その後も豪雨や台風による大規模洪水など日本列島を自然災害か次々に襲い多くの方が犠牲になっています。犠牲になられた方やご家族並びに関係する皆様に心からお悔やみ申し上げます。 災害は社会の脆弱性をつきその被害はさらに大きくなります。災害時におけるこころのケア活動は、被災者のこころのケアと同時に社会の脆弱性と向き合う活動になります。そのような視点から、日精診・宮精診は東日本大震災以降、被災者のこころのケア活動に取り組んできました。
 今回の大会では、震災から10年が過ぎ、この間に日精診・宮精診が行ってきた災害支援の活動を振り返るとともに、災害時のアウトリーチ活動やアルコール問題、精神疾患にも対応した地域包括ケア、精神科デイケア、少子化・高齢化に伴う2025年問題。そして子供を取り巻く問題やジェンダーの課題について会員の皆様と共に考えていきたいと思います。
WEBでの開催となりますが、活発な意見交換が出来ますよう、皆様のご協力をお願いします。


原 敬造