第2回日本フットケア・足病医学会東北地方会学術集会

会長挨拶

会長

第2回日本フットケア・足病医学会東北地方会学術集会
会長 竹本啓伸
つがる総合病院 皮膚科



第2回日本フットケア・足病医学会東北地方会学術集会を開催させていただくことになり、誠に光栄に存じます。本来は昨年10月に青森市で開催予定でしたが、新型コロナ感染拡大のため開催を1年延期し感染収束を期待したものの、未だその気配は感じられません。熟考を重ね、今年は完全Webでの開催を決断するに至りました。

東北地方会は前身の下肢救済・足病学会から数え今回で7度目の開催となります。東北6県を一巡し、フットケア・足病診療の普及、各診療科や施設間連携が進む一方、増え続ける日常業務、慢性的なマンパワー不足など職種を問わず共通する問題は解消されておらず、継続してフットに取り組むことは必ずしも容易ではありません。加えて、昨今の新型コロナウイルスの蔓延により医療・介護の現場は疲弊し、フットどころではない方も少なくないかと思います。厳しい状況ではありますが、今は力を蓄える時期なのかもしれません。

さて今回の学会テーマは、「フットケア再発見」といたしました。再発見は、先人達が築き上げてきたフットに関する知識・技術を復習するだけに留まりません。初心に帰り情熱・楽しむ心を取り戻す、新しい知見や取り組みに触れフットケアの意義や面白さに新しく気づくなど、未来を切り拓く発見も含まれます。この学術集会が皆様それぞれに何かを発見する機会になりますと幸いです。サブタイトルの「フット好きだば、この趾(ゆび)とまれ!」には、多くの方々に笑顔でご参加頂けるよう願いを込め、津軽弁を織り交ぜ、あえて砕けたフレーズにいたしました。

プログラムに関しましては、例年通り講演、一般演題を中心に開催いたします。特別講演は高山かおる先生(済生会川口総合病院皮膚科)、教育講演は菅野智美先生(カレスサッポロ 北光記念病院)より進化し続けるフットケアやコロナ禍における工夫を含めてご講演頂きます。また古くて新しい治療であるマゴットセラピーのセッションでは、岡田 匡 先生(マミ皮フ科クリニック)と竹内一馬先生(六本松 足と心臓血管クリニック)より治療の基礎から実際、そして今後の下肢救済への意気込みについて熱く語って頂く予定です。診療科や職種を問わず、我々に多くの再発見をもたらす機会になるに違いありません。そして、一般演題こそは地方会の原点です。症例報告のほかコロナ禍の苦労話や近況報告も大歓迎いたしますので、どうぞ奮ってご応募ください。

Web開催のため皆様とお会いすることが叶わず残念ではありますが、自宅や職場から気軽にご視聴頂けるメリットもございます。皆様の御参加を心よりお待ち申し上げます。