第37回日本小児整形外科学会学術集会
会長 落合 達宏
宮城県立こども病院 整形外科 科長
このたび第37回日本小児整形外科学会を2026年11月19日(木)~21日(土)の3日間、仙台市に於いて開催する運びとなりました。また引き続く21日(土)には第65回日本小児股関節研究会ならびに第38回日本整形外科学会骨系統疾患研究会を一連の学会として併催します。小児運動器疾患に関心をもつ整形外科医が一堂に会して新しい情報を得られる機会となるよう運営していく所存です。
私は医師になり35年ですが、小児整形外科医としては宮城県拓桃医療療育センターからキャリアを開始し東日本大震災の後に宮城県立こども病院への統合移転を経て30年が経ちました。この領域には先天性内反足や先天性股関節脱臼などいわゆる小児整形外科疾患をはじめ骨系統疾患などの希少疾患、麻痺性疾患まで対象は幅広くさまざまな治療を行ってきました。特殊な手術としては骨延長術が挙げられますが習得のためロシアに渡航した経験もあります。
現在わが国は少子高齢化社会であり出生数は40年前の半数まで減少しています(2023年72万人、1985年143万人)。そのため小児医療ではニーズの低下や医師の人数や経験値の減少さらに雇用先の先細りも問題になっています。一方、少子化が進むほどそれぞれのお子さんへの医療期待度はむしろ高くなり、障害を残さず治癒を得るための高度な治療が求められます。
このようななか今回の学術集会のテーマを「小児整形外科の持続可能性」といたしました。地方で私たちのプロフェッションが縮小しないよう、また将来を担う若手の育成をどのように進めるかを考え、日本の未来を担う子どもたちの医療が決して後退することのないようさまざまな取り組みのきっかけになれば幸いです。
皆様のご参加を心よりお待ち申し上げております。
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