ごあいさつ

第33回日本肝がん分子標的治療研究会

当番世話人 上野 義之

(山形大学医学部 内科学第二講 教授)

上野 義之
上野 義之

第33回日本肝がん分子標的治療研究会

当番世話人 上野 義之

(山形大学医学部 内科学第二講 教授)

このたび、第33回日本肝がん分子標的治療研究会を、令和8年1月23日・24日の両日、山形県天童市にて開催させていただく運びとなりました。本研究会は、肝がん治療における分子標的療法を中心とした最先端の知見を共有し、学際的な連携を深めることを目的として継続されてまいりましたが、今回、初めて東北の地で開催されることとなり、大変光栄に存じます。教室を挙げて、心を込めて準備して参りました。

開催地である天童市は、将棋駒の町として知られ、豊かな自然と文化に恵まれた地域であります。冬の厳しさの中にも凛とした美しさを湛える山形の地において、全国から多くの先生方をお迎えできることを、東北地方の医療に携わる者として心より歓迎申し上げます。

近年、肝細胞癌に対する治療は大きな転換期を迎えております。特に、複数の免疫チェックポイント阻害薬を含む全身薬物療法が次々と保険承認され、臨床現場での治療選択肢が大幅に拡充されました。また、粒子線治療の保険適用開始から2年が経過し、局所療法における新たな可能性が注目されています。このように、薬物療法・外科治療・放射線治療・IVR(画像下治療)・病理診断など、各分野の専門家による連携がますます重要となってきております。

そこで本研究会では、「multi-disciplinary approachによる肝細胞がん治療」をテーマに掲げ、各領域における最新の研究成果や臨床的知見を共有し、今後の標準治療のあり方や個別化医療の展望について、活発な議論を行いたいと考えております。単一の専門領域にとどまらず、多角的な視点から肝がん治療を再定義する機会となることを願ってやみません。

最後に、本研究会の開催にあたり、ご支援・ご協力を賜ります関係各位に深く感謝申し上げますとともに、多くの皆様のご参加を心よりお待ち申し上げております。

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