会長挨拶
Greetings
会長
上月正博 国際腎臓リハビリテーション学会理事長
山縣邦弘 日本腎臓リハビリテーション学会前理事長
Paul Bennett Global Renal Exercise Network代表
この度、2026年3月にわが国で35年ぶりに開催される国際腎臓学会(World Congress of Nephrology; WCN)の正式サテライトシンポジウムとして、WCN’26サテライトシンポジウム“Renal Rehabilitation Up to Date”を2026年3月26日(木)、27日(金)の2日間、ホテルメトロポリタン仙台と仙台国際センターにおいて開催することとなりました。
腎臓リハビリテーション(Renal Rehabilitation)とは、腎疾患や透析医療に基づく身体的・精神的影響を軽減させ、症状を調整し、生命予後を改善し、心理社会的ならびに職業的な状況を改善することを目的として、運動療法、食事療法と水分管理、薬物療法、教育、精神・心理的サポートを行う、長期にわたる包括的なプログラムです。まさに、慢性腎臓病(chronic kidney disease; CKD)患者のトータルケアを目的としております。
CKDの治療は「運動制限から運動療法へ」のコペルニクス的転換を果たしました。この数年間に、透析患者や保存期CKD患者での運動療法の安全性・有効性に関する論文が様々な学術誌に掲載されました。保存期CKD患者に対する運動療法がeGFRを改善することも報告され、サルコペニア・フレイルの予防・改善、日常生活動作・生活の質の改善、心血管疾患予防による生命予後改善のみならず、腎機能改善・透析移行防止のための新たな治療として腎臓リハビリテーションが期待されています。
日本腎臓リハビリテーション学会は、腎臓リハビリテーションに関する世界初の学会として2011年に設立され、会員約3,500人の学会です。毎年、学術集会を開催するとともに、診療報酬化にも取り組み、2016年より2022年にかけて、CKDの運動療法や透析患者の透析中運動療法等加算が世界に先駆けて認められ、腎臓リハビリテーション指導士制度を樹立し、腎臓リハビリテーションガイドラインも和文・英文で発信してきました。国際腎臓リハビリテーション学会は、各国組織の集合体として2019年に設立され、毎年、学術集会を開催して著明な研究者の講演を発信してきました。Global Renal Exercise Networkは腎臓病における身体活動の増加と健康状態の改善に向けに関心を持つ、世界の研究者個人約380人によって構成されており、不定期に講演などが行われています。
このたび、これら3団体が共同して、本シンポジウムを開催します。本シンポジウムは、腎臓リハビリテーションに関するWCNの歴史においても初めてのものとなる記念すべきシンポジウムです。
本シンポジウムでは、特別講演、教育講演、一般演題など盛りだくさんの企画を予定しております。専門家に平易に解説していただきますので、腎臓リハビリテーションのプロの自己研鑚はもとより、腎臓病学や腎臓リハビリテーションの知識のない初学者の方でも満足していただける内容です。多くの関係者のご参加をお願いいたしますと同時に、活発な国際学術交流の場となることを願っております。ぜひ、3月に仙台でお会いできることを楽しみにお待ちしております。