第29回日本CT検診学会学術集会

大会長挨拶

大会長挨拶

東北医科薬科大学 光学診療部 佐川元保

東北医科薬科大学 光学診療部 佐川元保

 第29回日本CT検診学会学術集会の大会長を拝命しました佐川です。本学会はCT検診の黎明期に舘野之男先生らが立ち上げられた「胸部CT検診研究会」から始まり、その後の会員の皆さんの御努力により30年近く続く学会となりました。学術集会開催のお世話をさせて頂くことは身の引き締まる思いです。

 本大会のテーマは「To The Next Stage:新たなるステージへ」としました。「低線量胸部CTによる肺がん検診」は、NLSTに続きNELSONの結果が発表され、いよいよ「行うべきかどうか」から「どのように行うことが望ましいか」を議論すべき段階となりました。本学会の対象領域も、当初の「肺癌」からCOPD、循環器、大腸、内臓脂肪、筋骨格など、非常に多岐に広がってきております。さらに近年、画像診断や医療という枠を飛び越え、社会の在り様さえ変えるのではないかと想定されている「人工知能:AI」が、社会での存在感を増してきています。まさに医療を含む社会が「新たなステージ」に入りつつあるこの時期に、会員諸氏の知恵を集め、議論を深めることは大変意義深いことと思います。

 学術集会の開催時期は2022年2月25日(金)、26日(土)の両日、「仙台国際センター 展示棟」での開催を予定しております。会場は、仙台駅から地下鉄東西線で3駅5分の「国際センター駅」から徒歩1分で、大変アクセスの良い場所です。仙台のこの時期は、暖かいとまでは言えずとも、初春の空気も感じられる時期でございます。雪もそれほどは降らない土地ですので、交通機関等でもご迷惑をおかけすることはないだろうと思います。

 一方、2020年春からの新型コロナ感染症の全国的拡大により、集会の開催もさまざまな形態を取らざるを得ないような状況が続いています。我々も、学術集会の開催をお引き受けしてから、全国のコロナ感染の状況などを鑑みながら、どのように進めて行くのか検討を重ねて参りました。最終的に「現地+WEBのハイブリッド開催」と言う形での実施を決めましたが、この開催方法によれば、多忙な病院業務のため現地参加が難しい研究者にも学術集会に御参加頂けるというメリットもあり、今後の開催方法の主流になる可能性もあるように思っています。会員・非会員を問わず、演題発表や学術集会参加を頂けますよう、よろしくお願いいたします。